珪藻土を使い自然素材100%の家を作る方法とは?

珪藻土、自然素材100%でDIYするよろこびとは?

自然素材100%の珪藻土は、新築の家に漂う化学物質によって発症するシックハウス症候群を防ぎ、空気中のホルムアルデヒドや、揮発性有機化合物を体内に吸い込んで引き起こされることがある症状を防ぎます。これらの化学物質は、塗料や接着剤など多くの建材に含まれています。

吉田邸の木材の塗装には、シックハウスとは無縁の自然素材100%の珪藻土が使われています。ここの壁材は、 例えば使用される珪藻は、自然界にいる藻類が化石化したもので、日本の国産材料を使い、環境にも健康にも害のない安心の建材です。匂いがなく、塗装する職人さんにも優しい塗料です。

BILLA琉球と名づけた部屋も、安全にこだわった沖縄の素材が選ばれています。畳は減農薬のイグサを使った琉球畳。そして、壁紙やふすまなどは月桃紙です。原料の月桃は沖縄ではポピュラーな植物で、古くから防虫・殺菌・防カビ・防腐効果があり、重宝されてきたものです。

さらに吉田邸の安全へのこだわりは整理整頓の見事さです。

震災の時、作り付けの収納にしまってあったものは、ほとんど壊れなかったという経験から生まれたものです。どんなに面倒でも不便でも、出したままにしない。それが快適で癒される空間を作り上げているのです。

 

珪藻土で自然素材に囲まれた寝室で寝るよろこびとは?

 

100%自然素材でできた珪藻土で寝室を塗ることにより、寝ている間に快適な住空間を演出します。さらに震災の体験のある吉田さんの、安心の家づくりのこだわりはベッドルームにも多く見られます。

まずは寝ている間に地震が起きても、自分の上に何も落ちてこないようにすることです。

眠る空間の真上には梁もなく、照明機材もなく、そしてベッドルームには家具もありません。

これらのベッドルームのデザィンはすべてご自身でされたものです。必要でないものは省き、必要なものは、自分にとってよりよいものにしていく感覚は、あらゆるところに生かされています。

 

これに自然素材100%の珪藻土が加わり、災害時でもすぐに動けるように日々、寝室の空気を良くすることで、いつでも健康で震災時にもすぐに反応できる状態にすることに成功しています。

 

自然素材100%は癒しの空間づくりに最適

 

リビングを構成するのは、天然木と無垢材、国産自然素材100%の珪藻土を使った壁材、フロアの各コーナーには厳選した大好きな家具を配し、そのときの気分で、本を読んだり、ビデオを見たり、まるでリゾートホテルで、のんびりとするような暮らしが可能となりました

必要なものだけの選び抜かれた家具たち。自分の暮らしを考え抜いて作り上げたスタイルです。

豊かな暮らしに必要なものは、本当に何が必要なのかを考えることです。そうして突き詰めて考え抜いて得られた答えから出来上がった家は、自分にとって、本当に心地よい癒しの空間であるということです。

 

壁や天井は珪藻土の塗り壁です。珪藻土は、調湿性や保温・消臭効果のある優秀な建材です。吉田さんは、塗り方にこだわって、コテを大きく動かすことにより角を立たせるように塗ってもらいました。光が当たると陰影ができて、昼も夜も美しいのだとか。立体的なので埃がつきますが、タイで購入した穂先のやわらかい箒で、まめに掃除をするのがよいそうです。

 

水まわりは楽しく明るく、珪藻土を使いキッチンにも一工夫を

 

バスも明るい陽射しに包まれます。大きくとった窓の向こうは壁で仕切られた坪庭です。バラの花びらを浮かべてみれば、まるでバリ島のホテルにいるような楽しいバスタィムが期待できます。

水まわりであるバス、洗面台、トイレの手洗い、そのすべてに、気を抜くことのない、遊び心と夢の実現は細部にまで思いを主張して作ってもらいました。

その上、台所での安心は電化で手に入れました。震災の後の復興は、電力のほうが数段早いという経験から選んだもの です。

 

最後にもうひとつ、意外な心休まる場所を、完成してから発見。

月桃紙のローマンシェードを全部おろして部屋の中にいると、まるで繭の中にいるようで、とても落ち着くのだそうです。全部開けて、縁側でシークァーサー(沖縄の柑橘類)のジュースを飲んで、ごろりとするもよし、おろして閉じ籠る もよしなのです。

どこにいても安心して、心も体ものびのびとできる吉田邸。

安全に暮らすための家づくりは、自分の思いを建築士や工務店に伝えて建ててもらい、完成後も、その暮らしぶりを続けていかねば意味がありません。

施主自身の芯の通った家づくりの思想が守られてこそ完成するのです。

 

自然素材100%の素材にこだわって家造りした建築士に聞く

 

家を建てたいと思ったとき、あなたはどうしますか。理想の家を手に入れるためには、どうしたらいいのでしょうか。家づくりのために心がけることや、建築士と家をつくるといっことが、施主にとって、どんなメリットがあるのか、今回取材した人の建築士に「家づくりの流れ」について聞きました。

 

自然素材 珪藻土で家づくりを始めたきっかけ

 

かつて一般住宅を手がける建築事務所にいた栗原さんは古いものが好きな友人に家の設計を依頼されたことがありました。漆喰や畳など日本古来の建築素材を改めて見直すことになったのです。独立した栗原さんは木材、珪藻土(39ページ参照)、月桃紙(40ページ参照)など、土に還る自然素材で作る住宅を設計し、それが未来環境にいかに配慮しているかを提唱し続けてきました。

「サスティナブル・コミュニティ」という永続的な街づくり、つまり“土に還るもので循環する社会を!”という運動がアメリカから発信されました。栗原さんもこの考えに賛同し、土に還る素材と再利用できる素材を使った家づくりに取り組んできました。自分の家を建てるときにはこの経験を最大限に生かしたいと試行錯誤を繰り返し、念願かなって今年の冬に循環型オーガニックハウスが出来上がったのです。

 

建築士と自然素材を使った家をつくるということ

 

―建築士に家のデザインや設計を依頼するというのは、どういうことなのでしょう。

上島 なにもない真っ白なところから、自由に自分の家を描いていけるということでししょう。

野原 テーラーメードで洋服を作るようなものです。動きやすい動線や、細やかな収納設備、ドアノブのひとつにいたるまで施主に合わせたオリジナルなものを作ることが可能です。それが建築士との家づくりです。

南 ひと昔前は、家を設計してもらうということは特別なことでした。ライフスタイルが多様化した今は、自分に合ったものを作ってもらうということが気軽に選べる時代になったのではないでしょうか

 

珪藻土を使う建築士と組むときに、まずすること

 

建築士との家づくりの流れの中で、まず最初に行われるのがヒアリング、いわゆる相談です。住宅メーカーの場合、これは営業マンが担当することがほとんどで、出来上がったものの中から選ぶことになります。建築士によるヒアリングは、無から始まる家づくりプロジェクトの第一歩なのです。

 

―初めて建築士に会うときは、どんなふうに話をしたらよいのでしよう。

上島 とことん納得のいくまで、井戸端会議のような気楽さで話をしてください。

南 自分の夢や家族のあり方を、できるだけ本音で語ってもらいたいのです。建築士との相性も大事です。まずはいろいろな話をしてみることを心がけてください。

野原 最初は、まずは予算のことも考えずに希望をどんどん思いつくままに話してほしい。よくコミュニケーションをとり、自分をさらけ出して理解してもらいたいという姿勢が一番です。過去に手がけた作品を見せてもらい、その建築士の経験や実績を聞いて自分の思いと照らし合わせてください。

 

このヒアリングで、本当に親身になって施主を理解しようとしてくれるかが建築士を見分けるポイントです。そのために、施主として自分も手に入れたいものをきちんと考え、相手に伝える。そんな相互理解が重要です。たとえば自然素材100%の建築素材を使ってほしいとか、珪藻土は国産のもので漆喰を混ぜたものを使ってほしいか。

 

設計のこと・委託する業務のこと

 

設計は、基本計画から始まっています。外観パスや平面図、内部における大まかな部屋の構成に基づいた基本設計があり、その後、詳細な実施設計になります。基本設計においても実施設計においても、意匠設計(注1)構造設計(注2)設備設計(注3)などがあり、図面の数は膨大になります。それらの設計図書と呼ばれる分厚い図面の数々は、施工サイドに、建てたい家はどういうものか、という施主の思いを図面で表現した大切なものなのです。この設計にかける時間というのは実は長く、設計期間は工期と同じくらいかかるといわれています。

 

―設計するときに心がけていることは何でしょうか。

上島 この設計期間は、映画作りにも似て創造力がいります。ストーリー(施主の生き方)を考え、演出し、出演者(施主)が最高の演技生活ができるように、ロケ地(建てる場所)合わせて、よりよい舞台を作り上げるのです。

野原 どういう暮らしを求めているのか、施主の立場でものを考えるようにします。家は施主にとっては一生の財産です。施主の、少しでもいい家を建てたいという熱い思いを受け止めながら、自分の得意な構造設計の知識を駆使し、構造と意匠のバランスの取れた設計を心がけています。

南 建築は芸術であって純粋芸術ではないので、建築物を創作する自分と、施主の代理人としての立場との乖離と両立について気を配ります。施主にとって快適であることを一番に考えながら、建築士として自分も納得のいく外観や内部の充実した家を設計したいと思っています。

 

自然素材を使った家造りの予算や見積り

 

建築士の業務の中には、工事費見積りのアドバイスや見積書のチェックなどもあります。見積りの後は施工者の選定に助言もします。見積りには坪単価など、目安となる建築費の説明を受け、相談すればいいでしょう。建築士は適正な価格を把握し、構造上必要なものやデザイン、施主の希望を踏まえながら、限られた予算の中で納めていくのが仕事でもあるわけです。施工の工程中、設計の変更が生じたときも、工事金額を把握して予算の管理をするのも大事な仕事です。

 

施工と監理

 

設計・施工・監理。建築でよく耳にする言葉ですが、設計者が施工会社の人の場合、監理は施工側の立場でされてしまう可能性もあります。建築士に家の建築を依頼すると設計監理業務委託契約というものを結びます。

 

―監理とは管理監督するという意味ですが、具体的にはどういうことなのでしょう。

南 施工の監理は、建築士の設計が完了した後の大事な業務です。設計意図を施工者に正確に伝え、施工の工程を監理するのです。工事が設計図書および請負契約に合致しているかどうかを施主の代理人として確認します。施工業務と監理業務の分離は、建築士に家づくりを依頼する大きなメリットといえます。

 

建築士に設計監理を委託するということは、その工事全般を見守ってもらうことなのです。ひとつひとつの部材や建築工程が、きちんとなされているかのチェックは施主ではできないものです。信頼のおける建築士に任せることができたら安心です。

 

建築士としての楽しみ家づくりの提案

 

建築士の仕事で一番楽しいことは何かという問いに、3人とも口を揃えて言うのは、無心になってプランを考えている時だとのこと。

そのプランが現実となり、施主の希望、構造、デザイン、機能性、予算、あらゆるファクターがバランスよくまとまって、施主の喜ぶ顔を見たとき、苦労が多ければ多いほど満足感がそれを払拭してくれるのだそうです。

既製品では得られない味わい深い建築士との家づくり。建築士とともに考え、建築士の専門家としてのサポー卜を受けながら、自分にとっての家を具することです。

このようにしてつくり出された家は、施主にとって安らぎを与えてくれる安心と安全の家となることでしょう。しかし、信頼できる建築士かどうか見極めるのは施主自身です。自分にとって、 何が大事で、何がしたいのか。自分で選んで決めることが大切なのではないでしょうか。

 

―最後に、よい建築士と出会うにはどうしたらいいのでしょう。

南 本や雑誌やインターネット(100ページ参照)で調べたり、知り合いで建築士に依頼した人に聞いたりして建築士事務所を探し、気軽に問い合わせをして、作品を見せてもらったりしてはどうでしょうか。

野原 建築雑誌に掲載されている人や、建築士事務所協会などの団体に所属している事務所などを訪問し、経験豊富な人に積極的に相談してください。

上島 家づくりを考える「協同組合京都健康住まい研究会」の中で、建築士だけによる運営の建築家ネットワークアーキテクツ」(連絡先は19ページ参照)を創設しました。家を建てたい人と建築士の橋渡しを目的としていますが、住まいづくりの勉強会「あなたの住まい塾」を開催しています。この勉強会は建築物の見学や建築の相談など、気軽にできるものとして機会を提供しています。

 

建築士との家作りの流れ

 

建築士によるヒアリング・相談

基木計画

建築士と設計・監理業務

委託契約を結ぶ

基本設計

実施設計

役所手続き

許認可申請・建築確認

※別途建築士が行う業務

施工会社の見積り(複数可)

施工会社決定 見積調整

工事請負契約

工事着手

工事の期間中建築士は、工事全般の監理業務をします

中間検査

完了検査

建築士のチェック

施主のチェック・手直し・引き渡し

 

雪と共存する

 

雪の多い地方では、大事な移動手段である車の雪対策は必須です。しかし、木造で1階に車庫を設置するのは現在では耐震面においてタブーとされています。

そこで宮島邸は車庫・自転車置き場・納戸の部分をRC構造(102ページ参照)、残りは木造でという基本の構造プランが立てられました。

内部の構成(20ページ平面図参照)は、まず玄関を入ると木造部分の1階。そこから階段を上がると構造の車庫のあるBF(ベースメントフロア)の上となるリビングのある中2階へ。また少し階段を上がると木造部分の2階と、内部は3つのフロアで展開。スキップフロアにすることで、効率的で変化に富むスペースの割りふりが実現しました。

屋根の積雪荷重も考慮した構造で、梁は米マツで330mmという太さのものが必要に応じて使われています。

古民家のような力強い梁の木組みや天然木のもたらす安らぎに、「高級旅館にいるみたいで快適です」と大満足の奥様の由香子さんです。

 

定年後の生きがいを 家づくりにこめて

 

公務員としての長年の勤めを終えた後、若井さんは趣味の囲碁を通して、多くの人が集まることのできる広間を家づくりに求めました。

1階の碁会所と名付けたホールでは、囲碁サロンだけでなく、留学生や地元の人たちのために語学教室や着付け教室などを企画し、若井さんの国際交流のボランティアや、コミュニケーションの場として活用されています。このホールは20帖を越える広さで、1階の総面積の半分以上を占めるにもかかわらず、間仕切り壁がありません。しかも、2階をプライベートスペース、1階をパブリックスペースとして住み分けたため、2階に水まわりなどの荷重負担の大きいものがきてしまいます。これは耐震面から考えると相反することばかりです。そこで、直径180mmの松の管柱をホールに象徴的に立てました。2階の床を支えるとともに、集まった人たちを見守る大黒柱です。

外壁はすべて構造材(構造上、有効な合板)などを使ってより耐震性を高めています。基礎は安定したべた基礎(109ページ参照)を採用。外観の繊細さに反して頑丈な家になっています。

内部は床、壁、天井すべてに断熱材を使い、家全体を魔法瓶のようにして、セントラルヒーティングで暖めています。これで底冷えのする京都の冬も安心です。

生きがいを見出した後の家づくりは、若井さんにとって豊かな実りをもたらすものとなりました。

 

集会所となるホール。奥の管柱が2階を支えています。床は檜の40mmの無垢(むく)材。

 

耐震の家は基礎づくりから

 

家を建てると決めたときに、早い段階で済まさなくてはならないのが土地の地耐力の検査です。建物の重さによる上からの荷重に対して、どれだけ耐えられる土地であるかという調査です。

得られた数値によって基礎づくりの方針が決まります。地耐力が足りない場合は地盤改良などをします。

安全な家作りには、建てる地盤が、どのようなものであるかということを知ることが不可欠なのです。この調査の情報を元にその後の家の設計は進められます。耐震設計を進めていく上で大事なのは構造計算(104ページ参照)です。構造計算というのは、建物の構造が、地震や風圧に対して、どれくらいの耐力があるのかを数値で出します。

何気ない住まいも物理学なのだと南さんは言います。

地震や風という自然現象は、複雑な動きをしていても、加わる力をベクトルとして分析できます。それに対して、支える耐力のある構造をくみ上げていけばよいわけです。その構造上の耐力を考えるのが構造計算なのです。

 

地盤のしっかりしたところに安定したものを建てることが大切

 

構造計算をするには、地震や風のように水平にかかる力と、その力を受ける家の関係を次のように分析します。下図の間取りの建物にAの方向から地震や風などの強い力が加わったとします。このときは赤い壁が抵抗して建物を支えます。Bの方向ですと緑の壁が支えます。

これらの壁を耐力壁といいます。耐震のためにはこの耐力壁の量を増やします。バランスのよい配置と壁量を考え、ホールダウン金物や構造用合板などの部材による強化を加味し、構造計算によって新耐震基準をクリアした数値を出していきます。

こうしてこの横山邸は構造計算上、震度6強から震度7でも倒壊しない建物として骨格の設計が出来上がっていきます。あとは詳細な設計をし、建築物の確認申請を経て、いよいよ工事着工です。

震度7にも耐えうる建物を支えるのは、べた基礎という、鉄筋コンクリートでひとつの面を構成した基礎です。十分すぎるほどの鉄筋を配し、コンクリートを流した後、しっかり硬化させて強度を出します。

耐震の家は、しっかりした地盤に、構造計算に基づいた安定したものを建てることが大切なのです。

 

家づくりの姿勢誠意あるやり方

 

南さんは、木造建築においても構造計算が必ず必要であると提唱します。阪神・淡路大震災における木造建築の倒壊の原因には、基礎と土台の接合部分の弱さや、筋交いの少なさなどがありました。

基礎と土台は的確な結合が必要です。そして、外力を受けたときに、構造体である柱、梁、土台が一体となって支え合うためには筋交いや接合金物を有効に配し、バランスのよい設計と忠実な施工が大切です。施主の希望を叶えながら、適正な材料で、安心や安全を確保するためには建築士のサポートが不可欠なのです。

横山さんの希望の吹き抜けも、開口部ですから耐震面では弱くなります。吹き抜けの天井となる屋根裏の化粧仕上げ下地板は厚み30mmの杉板を選びました。これは構造材として利用でき、天然木の化粧板の見た目の美しさや通気性の利点など、施主の考えと構造上必要なものを結び付けていきます。建築士は工事中は頻繁に顔を出し、施工会社の人ともコミュニケーションを図ります。材料の細かなチェックもして、常に施主の代理人として現場の監理をします。

設計と工事の監理業務を一貫して責任もつて面倒を見てくれる南さんを横山夫妻は信頼し、また、委託された南さんはそれを遂行するために施工会社との信頼関係を築き、横山夫妻の期待に応えます。この姿勢が安心と安全の家づくりの基本なのです。

 

どこにいても家族の存在を感じる家

 

陽光きらめくリビングは吹き抜けになっています。

奥様の淳子さんには「家族の気配がいつも感じられるように。そしてリビングは吹き抜けで、広く明るくしたい」という希望がありました。

2階のカウンターデスクは家族のワーキンク&レッスンルーム。そこからも寝室からも、吹き抜けの階下のリビングを見渡すことができます。天井からは太陽の光が、そして子供たちの声が、どこにいても淳子さんに届きます。子供たちにも、いつもお母さんが一緒という安心感 があります。

空間を共有するこの間取りは家族の愛情あふれる安心感が家中に広がります。

 

ふんだんに使われる天然木

 

横山邸で使われるのは天然木ばかり。その中でも耐震にとって重要なのは、柱や土台に使われる構造材に、薫り高い檜葉や檜を使うことです。

これは南さんのこだわりです。阪神・淡路大震災で倒壊した家屋の中に、シロアリの被害で柱や土台が弱っていたところが多く見られたという報告があり、南さんは、耐震の家の土台にはシロアリ対策がとても重要だと主張します。

しかし、そこで防蟻剤や防腐剤という薬剤をまくのではなく、天然の害虫忌避効果を持つ檜葉や檜などを使い、床下の通気をよくすることで、シロアリから家を守るというものです。薬剤を使わないのは、体にも安心な家づくりとなります。

ご主人の書斎は、壁面が格子状に区切られた棚になっていて、この棚は壁の補強となり、耐震強化に一役買っています。

趣味の釣りのルアー・コレクションを陳列して、幸せなひと時をすごす部屋となりました。

安心や安全は人任せにするのではなく、自分で確保していかないといけない時代がやってきています。

しかし、住宅というものは、素人には、どうしたら安全な耐震の家ができるかということはわかりません。

そんなときは専門家に相談して、理想の家づくりを求めていきたいものです。南さんは「どんなことも相談して、疑問はぶつけて夢の実現を目指してほしい。安心で快適な家づくりのために、かゆいところに手が届くような気持ちで臨むのが僕たちの仕事ですから」と、はっきりと言いきります。

 

セキュリティと景観

 

宮崎さんは平成17年、何十年と住み慣れた木造から、3世帯が同居できる4階建ての鉄筋コンクリート造り(RC構造※102ページ参照)に建て替えました。かつての住まいである古い木造建築は冬は寒く、急な階段や小上がりの段差が多く、防犯設備はほとんどない状態でした。

新しい住まいはRC構造で、セキュリティ対策は抜群に向上しました。しかし、外観に冷たいイメージは全くありません。それは、天然木を配することにより柔らかな印象を与え、通りに面した家の顔として景観を損なぅことなく、セキュリティを重視した家づくりになっているからです。

ガレージの扉は北米産の栂です。そして、玄関ドアは高さも厚みもある重厚な中南米産のマホガニー。贅沢な天然木がもたらすのは、玄関まわりを厳重に守りながらも、あふれる美しさと気品です。

 

孫たちと暮らしたい

子供の安全のための同居

 

孫を預かるとき、ご両親にとって気がかりだったのは、夕食の後に近くのマンションに帰る子供たちの安全のこと。近くとはいえ、夜遅くに子供が外を歩く危険は排除せねばなりません。いまは階段を下りるだけですみます。ご両親の安心、 それは大きな収穫でした。

そんな家族の行き来を考え、一軒の住宅でありながら、3世帯が同居するためには、各階の構成の検討が何度も何度も 繰り返されました。

7度目のプランで固まった後、施主である宮崎さんは建築士にすべて任せました。建築士は現場に施主の希望を伝え、現場は技術を駆使し、互いが切磋琢磨することで充実した家づくりとなりました。

こうして、贅沢に使った天然の木に囲まれ、それぞれの暮らしを確立しながら、互いに助け合える存在であるための住まいは完成していきました。

 

木のぬくもりと おおらかさの中で

 

2階から4階までフロアごとに3世帯が暮らすこの家は、住む人ごとに木の材質を選び、個性を出しています。

ご両親のフロアは、世界3大銘木のひとつのチークを贅沢に使って、ご姉妹のフロアはシルバーハートと桜で、紀子さんのフロアは濃い紫色が味わい深いローズウッドです。

リビングの床や廊下、収納棚や玄関クローゼットなど、統一された天然木のぬくもりは、精巧な仕上げとともに住空間 を心地よくしています。

特に、床暖房仕様にしていないローズウッドの廊下は厚さ15mmという贅沢な素材を使っています。この厚みからくる足音の響きは、優しいマリンバの音色にも似て、その上、足に伝わる振動は、歩く人にとってこれほどの安らぎを与えるのかと思うほど感動的です。

 

輪島塗では、昔からその高い保温性と程よい吸湿性を生かして壁土に使われたものが乾燥剤としても販売されている場合があります。珪藻土の最大の用途は濾過助剤である。

また、珪藻土は、昔からその高い保温性と程よい吸湿性を生かして、英国などで大量に保持することができ、プロでなくとも施工しやすい。そのため珪藻土単独で濾過する事は稀で、焼結するケースが多い。

吸湿性を生かして壁土に使われたものが乾燥剤として利用した珪藻土を数パーセントしか含まない粗悪品が流通して用いる。製法の一種として珪藻土を数パーセントしか含まない粗悪品が流通して焼成、あるいは粉砕しない珪藻土層を切削整形、焼成すると、その死骸は水底に沈殿する。